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統合報告書を学ぼう![第4回 C&CBS Study Session報告]

JBCCグループでコーポレート機能を担うC&Cビジネスサービス株式会社(以下C&CBS)では、スタッフが自部門での新しい取り組みやチャレンジを通じて得た気づきを社員間で共有するStudy Sessionを月次で開催しています。

12月のテーマは、「統合報告書」です。作成をリードしたJBCCホールディングス経営企画担当者からどのようにして2024年度の統合報告書が作成されたのか、その過程で苦労した点や得られた学びなどを話していただいた後、C&CBS社員とのパネルディスカッションを行いました。


C&CBS Study Sessionこれまでの開催

スタッフが自部門の取り組みに参加した経験から得た学びを社内に共有する「相互学習の場」として始まったStudy Sessionは、2024年9月の開始から12月まで4回目にわたって開催されています。
これまで経理財務や人事、業務センター担当者から下記のテーマで発表を実施しました。

今回のテーマ「JBCCグループ統合報告書」

Study Session第4回目は、昨年10月31日に発行されたJBCCグループの統合報告書をテーマとして開催されました。

はじめに統合報告書作成をリードしたJBCCホールディングス経営企画の遠藤さんから、2024年度JBCCグループ統合報告書作成の目的や構成、読み解き方について説明がありました。

2024年度の統合報告書はこちらからダウンロードできます

遠藤さんは2024年に経営企画に異動し、最初は統合報告書について全く予備知識がなかったのだそうです。
そんな彼女が投資家やステイクホルダーに向けてJBCCグループの価値を訴求する今回の統合報告書をどのように作り上げたのか、また編集にあたっての苦労話や統合報告書作成にかける熱い想いを語っていただきました。
JBCCグループは現在、2027年に向けた中期経営計画であるCHALLENGE2026のもと、社会課題の解決を目指す価値創造型ビジネスモデルへの転換に取り組んでいます。それを象徴する注力3事業の記述やサステナビリティ経営の表現など、主管するチームのメンバーを巻き込み、最終的な形にまとめ上げましたが、最初はビジョンの共有に苦労したそうです。わからないことを調べ、それを整理してアウトプットする。そして第三者の意見を聞くというサイクルを回すことでクオリティを上げていくことを学んだということでした。

パネルディスカッション~各部門担当者が取り組む企業価値向上~

遠藤さんプレゼンテーションのあとは、遠藤さんとともに統合報告書をまとめたJBCCホールディングス経営企画の守本さん、C&CBS各チームの代表である経理財務 高山さん、人事 平川さん、ファシリティ 日比野さん、業務センター 林さんを交えてのパネルディスカッションを実施しました。

(ファシリテーター)
守本さんは遠藤さんとともに統合報告書作成をリードされていますが、苦労した点などありましたか?

(守本)
自分も統合報告書って何?という立ち位置からのスタートでしたので、社外のステイクホルダーにJBCCグループの価値をどのように伝えるかを考えるのがとても大変でした。また第三版の本年度分から、作成を経営企画だけで進めるのではなくグループ全体を巻き込むという形でスタートしたため、最初は報告書作成の意図を他部門へ上手く伝えられなかったと思います。チームへの情報の出し方に一番苦労しました。

(ファシリテーター)
経理財務や人事は、統合報告書に記載される財務や人事戦略情報の提供でこのチームに参画されたと伺いました。高山さん、平川さんは作業を通して何か感じられましたか?

(高山)
経理財務は財務ハイライトの情報提供について携わっています。自分たちの業務が報告書に反映されることを嬉しく感じました。
(平川)
私は人事チームのとりまとめ役として人財戦略の記述で協力しました。私も最初は統合報告書の目的についてはっきりとした視点がなかったのですが、タスクメンバーと会話しているうちにアウトプットを意識するようになりました。

(ファシリテーター)
ファシリティの業務を担当されている日比野さんは統合報告書を読んでどのように思いましたか?

(日比野)
統合報告書の中では、環境への取り組みの記述がファシリティの業務に関わっています。温室効果ガス排出削減や節電など、地道な作業ですが取り上げていただいて良かったと思います。
また投資家向けイベントのサポートをした際に、「こんなオフィスで働くスタッフはきっと売上にも貢献するのだろうね」と声を掛けられ、働く環境が売上に繋がるという新しい視点を得ることができました。投資家は会社が扱う製品だけでなく、その環境や社員からですら投資する価値を測っているのだ、ということがわかった上で統合報告書を読むと、作成に苦労された点などに共感を覚えました。

(ファシリテーター)
業務センターの林さん、統合報告書を読み、遠藤さんの発表を聞いて何か考えるところはありましたか?

(林)
私もこれまで統合報告書を熟読したことはなかったのですが、お話を伺って熱い想いがこもった冊子なのだと思いました。これを自分ごととしてしっかり理解する必要があると感じました。
1点だけ、人材についての記述が他のアイテムに比べて少ない気がしたのですが、平川さんいかがでしょうか?
(平川)
実は統合報告書作成の時点ではJBCCグループの新人材戦略についてディスカッション中だったので、中期経営計画時点の情報しか掲載できませんでした。その後、魂のこもった内容で人材戦略を策定しましたので来年度の統合報告書には反映したいです。

(ファシリテーター)
次の報告書作成はもう始まっているのですね?

(遠藤)
統合報告書は一過性のものではなく、継続性のあるものなので来年は中計2年目として1年目実績をアピールするなどブラッシュアップしていきます。投資家の方によりアピールできる内容にしたいので、現場のみなさんから情報をボトムアップでいただけると大変助かります。林さんの自分事にするという意識はとてもありがたいです。
(林)
業務センターでは定期的にプロセスの見直しを実施したり、オートメーションを取り入れたりすることで健全な企業運営に貢献していると思っています。こういったことを今後統合報告書で取り上げていただけるよう、これからも前向きに取り組みたいです。
(守本)
C&CBSの業務は直接的な売上には関わらないかもしれませんが、JBCCグループ全体の成長や競争力を支えているものと思っています。いわば企業価値を上げる基盤のような存在ですね。
(日比野)
ISO(※1)やCSR(※2)などの活動も、企業価値を底上げするものだと思っても良いでしょうか。

※1 ISO・・・製品やサービスの品質を保つために定められた国際規格
※2 CSR・・・社会や環境に及ぼす影響に対して責任をとる企業行動

(守本)
もちろんです。みなさんの活動を投資家やステイクホルダーに訴求できるよう頑張ります。

(ファシリテーター)
最後に高山さん、統合報告書作成に関わり、IR面談(投資家との会議)に参加されたと伺いました。そこから得られた学びなどありますか?

(高山)
IR面談に参加して一番感じたのは、投資家が現在最も注目しているのはJBCCグループが営業利益率10%を達成するのか、達成するとすればいつなのかということです。プライム上場企業の平均営業利益率は10%を超えていますが、現時点では未達のJBCCグループになぜここまで投資家が注目するのか?それは前期中期経営計画の目標を1年前倒しで達成したという勢いがあるからだと思います。この勢いがいつまで続くのかが今、非常に注目されています。今期経営計画が達成されたのちに注目されるであろうBS戦略などの情報を自分たちで形にして統合報告書に盛り込んでいきたいと思います。
(平川)
自分たちバックオフィスの活動は一見、投資家やステイクホルダーには繋がらないように思えますが、コーポレート・ファンクションを担うという意識で、企業価値向上に関わるトピックスをスタッフからもどんどん上げていきたいですね

(ファシリテーター)
皆さん、ありがとうございました。バックオフィスメンバーも企業価値を自分たちで作っていく、そしてその価値を統合報告書で訴求するというサイクルを回す意識でそれぞれの業務に取り組んでいきましょう。

まとめ

今回のセッションを通して、一見とっつきにくい統合報告書が自分たちの業務にも深い繋がりがあることがわかりました。
事後のアンケートでも「自分自身でpdfを眺めるよりも、統合報告書を見るポイントや価値創造型企業へのステップについてどう自分の業務に落とし込んでいくかを考えるきっかけになりました」「2027年3月期に売上高、営業利益率ともに「以上」を達成できるかどうかは、これからの私たちの取り組み次第であることを実感しました」などの感想が寄せられています。今回のセッションは報告書を理解するだけでなく、メンバーが企業価値の向上を自分事として捉えるという良いきっかけになりました。