対談【チャレンジについて思うこと】
私たちは、グループビジョンのもと、価値創造企業に向けて、挑み続けています。JBATの先進技術研究所でQanat Universeの企画から開発、運用までを担う新居田さんとJBCCの超高速開発センターで大型プロジェクトを統括支援する小久保さんに「チャレンジについて思うこと」を本音で語ってもらいました。
#強い危機感があったから一歩踏み出せた
新居田:小久保さんは最大200人の技術者が関わる大規模プロジェクトのプロジェクトマネージャーを経験されたそうですね。
小久保:かなり難しいプロジェクトで、もっとうまくやれたら良かったと思うところもありますが、リーダー陣と一緒に悩んで、あきらめずにみんなでやって乗り越える、いい経験になりました。SIのプロジェクトは毎回、パートナーさん含め、メンバー全員がお互いをよく知らないところからスタートすることが多いので、プロジェクト開始後、半年位は対面のコミュニケーションで進めています。テレワークもできるのにどうして、という声もありますが、会話して、互いを知って、信頼関係をきちんと構築することが後々効いてくると、いろんなプロジェクトを通じて実感しているので、メンバーにも協力してもらっています。
新居田:超高速開発の取り組みの一つであるマイクロアセットサービス化※によって労働集約型から価値提供型のビジネスに変換することは、SIの大きなチャレンジですね。
※これまでの開発で蓄積したアセット(プログラム)をより細分化し、他の開発案件への適用率を高めることで生産性と品質に寄与する取り組み。
小久保:ビジネスの観点からみると、開発スピードUP、品質向上によりコスト抑制・利益率向上が見込めますし、IT人材不足への対策にもなります。でも、自分で作ることが好きな人にとって、ローコード開発ツールによる開発は、自ら考え作る部分が少なく面白味にかけるという意見もあります。自分の存在意義や満足感が欲しいんです。ツールで省力化できた分、他で技術者がやりたい方向に応じてチャレンジできる環境が提供できるといいですよね。
新居田:ツールを使って仕事を早く終わらせて、あとは自分がやりたいことをやれれば、自分の技術を磨けますね。
小久保:ツールや手法に目が行きがちですが、ローコードツールを使っているプロジェクトでも、もっと突き詰めることはあります。開発の部分でも、それ以外でも。会社の事業戦略(ローコード開発)を理解したうえで、では他に何を頑張るか、どこに時間をかけるか、そういう議論も必要だと思います。新居田さんは、社外の技術コミュニティでも活躍されていますよね。
新居田:技術コミュニティに関わり始めてから、明らかに自分の人生が良くなったと思っています。当時やっていたAS/400のインフラの仕事、これがずっと続くのか?と。でもそのスキルで転職しても同じ仕事しかできない、違う仕事をしたいなら外の技術を学ばないといけない。強い危機感からです。会社の外に出て、自分の時間を使って、知り合いもいないコミュニティの勉強会へ行くのはハードルが高い。
小久保:すごいチャレンジですよね。
新居田:ええ。ただ、そこに情熱的で自分が知らないことがたくさんあることに魅かれて何度も参加するようになりました。
次第に運営に関わるようになると今度は見える世界が変わってきた。この素晴らしい技術を世の中に伝えるために、仲間を増やすために、自分はどうすればいいんだろうというマインドに変わったんです。すると会社での仕事への取り組み方も自分目線ではなくなりました。AWSを学び、その成長とともにステップアップできたのでタイミングも良かったと思います。同じ体験ができる人が一人でも増えて、その先に良い世界があることを感じてくれるといいなと思っています。
#挑戦にはチャレンジできる環境が必要
小久保:新居田さんの周りには社外のコミュニティで活動する人は多いですか?結構ハードル高いですよね。
新居田:JBATの先進技術研究所にそういう先輩がいて、僕も先輩から社外のハッカソンに誘われて一緒に参加したりと引き込んでもらったので、今度は僕が社内に声をかけて色々連れていきたいと思っています。正直大変ですけど、JBCCグループに同じ志を持つエンジニアが増えて、その結果として新たな発想が生まれたり、技術力が上がっていくと思えばやりがいがあります。
小久保:自分がチャレンジすることは皆さん意識されていると思うのですが、仲間を後押しするとか、全社でとなるとイメージしづらいかもしれません。でも本当に重要なのはみんなでチャレンジして、相乗効果で良くしていくことだと思うんですね。まずは身近な、同じ組織やプロジェクトのメンバーなどを意識できたら、それが仲間へ、全社へと広がっていくんじゃないでしょうか。
新居田:僕にとってチャレンジは当たり前なんですよ。それをあえて掲げるということは、今はまだチャレンジしていないよね、もっと本気で実践してほしいという会社からのメッセージととらえました。ただ同時に、全員がチャレンジできる環境が本当に整っているのかは、省みる必要もありますよね。
小久保:環境は大切ですね。視野を広げて、気づき、触発を受けること、それとメンバーのチャレンジを支えることも必要だなと。自分で全部責任を取ってねと言われると厳しいので、上司やリーダーが環境を与えてあげて、フォローするのが大事かなと思っています。統括する立場から全員を均等に見るのは難しいのですが、メンバーの立場としても、プロジェクト全体や会社という視点に立ってチャレンジして、というと規模が大きすぎてピンとこない。まずはメンバー同士、少人数でつながり、信頼し合い、このチームのために頑張ろうとモチベーションを高めてもらうことで、チャレンジできるのかなと思っています。
#今後のチャレンジ
小久保:新居田さんにとっては当たり前のことですが(笑)、今後のチャレンジは何ですか?
新居田:仕事ではJBATのビジョンの「日本企業がもっとチャレンジできる社会へ」を実現したいです。日本にとってよりよい方向に行くような技術開発がしたいですね。ITを簡単にして、日本の企業から楽しいことが生み出される、その下支えができるようにチャレンジしていきたいです。プライベートでは速く走りたいです。
小久保:私はずっとシステム開発で同じ仕事をしてきたので、少し違う役割や他の世界を見たい、チャンスがあればチャレンジしたいと思っています。それと海外で暮らしてみたいですね。日本でもいいけど、不自由なところがいい。PCもスマホもないところで、畑仕事をして自給自足の生活をしてみたいです。週末だけでもいいですけど。
新居田:いいですね!それで2時間くらい話せそうです。